七五三(しめ)の若松

f:id:teikakyou:20220102034503j:plain

お正月らしく元旦に生花をしました。未生流では七五三(しめ)の若松と言って、昔は元旦に限られて活けられたそうです。

金銀の水引は「相生結び」と呼ばれています。

この前、活け花の本を読んでいたときに、こういう文章がありました。

「古い花伝書には、古今和歌集和漢朗詠集のこころを以て花を活けるべきである」 古今和歌集の仮名序には、和歌は天地を動かし、目に見えぬ鬼神をあはれと思わせ、男女の仲を和らげると書かれていますが、活け花も人を楽しませるだけではなく、歌のこころ、すなわち「幽玄」や「あわれ」を見る人のこころに感じさせるようにしなければならないとの意味だと思います。

古今和歌集には、例えば秋の花として「菊」「桔梗」「女郎花」「藤袴」「撫子」などが詠まれています。これらの花は平安時代から人々のこころを捉えて歌のなかに読まれていったのだと思います。

私も、生花をするときは、まず花を手に取り、花と会話をして、花がどのように活けて欲しいのかをこころで聞くようにしています。